昨年(2007年)の1年間で、
経済的な理由で病院に行かれず死亡した事例が
少なくとも18都府県で31件あるという。
05~06年の2年間の調査では29例だったが、
今回は1年間で、その数を上回った。
31件の内訳は、男性が23人、女性が8人。
年代別では、60歳代の16人(男性14人、女性2人)を最高に、
50歳代8人(男性5人、女性3人)、
70歳代4 人(男性3人、女性1人)の順に多かった。
このほか、30歳代でも2人(男性1人、女性1人)あった。
01年から、国民健康保険料を滞納すると、
「短期保険証」や「資格証明書」が発行される。
不況のあおりで収入が激減して、病院に掛かれない人が増加。
経済格差の広がりが〝医療難民〟を生み出しているとみられる。
医療機関にかかることが出来ずに亡くなった人の内
国民健康保険証はあるものの経済的な理由で受診できなかった事例が
4件、資格証が5件、短期証が7件、無保険が15件。
職業別では、
会社員、パート・アルバイト、日雇いなどの給与労働者が8人、
自営業が2 人、年金生活が5人、無職が12人などだった。
具体的な事例として、
国保証がありながらも手遅れになったケースでは、
交通事故の後遺症で仕事に就けず、
無保険だった時に乳がんを発症。
家族が国保料を払って保険証を確保したものの
受診が遅れた30歳代の女性
病気が原因でタクシー運転手を辞めて10万円の年金生活。
入院費が払えなかった60歳代の男性など。
病気のために働けず、医療費どころか生活を
維持することも困難な状態だったこともわかっている。
国保の資格証は、
病気で退職した人や不況で自営業を廃業した人、
定職がなくアルバイト中に病気になった人などで、
生活困窮によって国保料が払えずに発行されるものである。
また、短期証では、
病気で自営業を廃業しタクシー運転手になったものの、
治療を中断。健保の妻の被扶養者になることを
行政が指導したが、夫婦の話し合いが進まぬうちに
病状が悪化して死亡した。
さらには、無保険では、新聞拡張員のノルマが果たせず
収入を確保できない中、家賃の支払いや食事にも事欠いて
保険料を納める余裕がなかったといった事例。
全日本民医連によると、
国保料の滞納世帯は全加入世帯の18.6%に当たる474.6万世帯で、
滞納による短期証発行は115.6万世帯、
資格証発行は34万世帯(07年6月1日現在)に上っている。
「国保死亡事例」18都府県で31件
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